2025.02.07
文化日常(暮らし)
そばの歴史とは?蕎麦発祥の地や日本における歴史を解説

「そば」は日本を代表する食べ物の一つですが、そばの発祥の地や歴史などを知らない方も多いことでしょう。
この記事では、そばのルーツや日本におけるそばの歴史、大晦日に食べるようになった理由などを解説します。
目次
そばのルーツは?
そばはどこの国から伝来したのでしょうか。
そのルーツは諸説あり「中国から九州」「シベリアから北日本」「朝鮮半島から対馬」などさまざまです。
いくつかの説があるなかでも有力とされているのが、中国を起源とし北九州へ伝わった説です。
これはそばの祖先種が中国の雲南省で発見され、中国三江地域(雲南省・四川省・東チベット)あたりが原産地であることが確認されたためです。
そして、稲と同じルートで北九州に伝わったのではと考えられています。
日本における、そばの歴史
それでは日本でいつ頃からそばが栽培されるようになったのか、現在のそばとして食べられるようになったのか、そばの歴史を紹介します。
栽培の始まり
日本でもそばの歴史は古く、9300年以上前の高知県内の遺跡からそばの花粉が発見されており、縄文時代には日本に伝わっていたとみられています。
そして当時からすでにそばの栽培が始まっていたという説があります。
昔は麺として食べていなかった?
今ではそばといえば、細長い麺状の食べ物を思い浮かべますが、昔は麺として食べておらず、粒のままおかゆにして食べられていたようです。
そして鎌倉時代には、そばの実をつぶして湯を加えて練って作る、団子状の「そばがき」が食べられるようになりました。
ただしこの当時は、そばは美味しいものではなく、富裕層や貴族社会では食べることがほとんどなかったようです。
そばは米や小麦粉と比べると荒地でも育ち、栽培スピードも早いため、飢えをしのぐ食料として捉えられていました。
そばが麺として食べられるようになった時期
現在のそばの形である「麺」として食べられるようになったのは、室町~江戸時代のことです。
生地を薄く伸ばして、包丁で細長く切ったものが現在のそばの形です。
「そばがき」の食べ方に対して、「そば切り」と呼ばれるようになりました。
現在のそばは、この「そば切り」が省略された呼び方です。
ただ、そばが麺として食べられるようになってからも、調理方法や味付けは今とは異なるものでした。
江戸時代のそば切りは、現在のように茹でる調理法ではなく、蒸して客に提供する方法が主流でした。
つなぎを使用しない十割そばだったため、切れないようにせいろで蒸していたのです。
またそば切りが、今のようなそばつゆで食べられるようになったのはさらに後のことで、当時は味噌をベースに大根の汁などが加えられた「たれ」が使われていました。
そして、江戸中期から後期にかけて、そばにつなぎが加えられる二八そばが誕生し、「蒸し」から「茹で」の調理法に変わります。
そば本来の美味しさが味わえるようになり、そばの人気が高まっていきました。
そばの多様化へ
二八そばの誕生以降は、さまざまな種類のそばやスタイルが生まれました。
温かいそばにつゆをかける「かけそば」や、冷たいそばを盛り付けてつゆにつける「盛りそば」、天ぷらや薬味をのせたものなどが誕生します。
そして江戸を中心に全国各地でも、多様にそば料理が楽しまれるようになり、今でも親しまれるようなさまざまなご当地そばが誕生しました。
そばの種類と全国のご当地そば
そばは使用する粉や製法によって種類が異なり、全国各地さまざまな形で親しまれています。
- 十割そば:そば粉100%で作られ、風味が豊かだが切れやすい。
- 二八そば:そば粉8割、小麦粉2割を配合し、のどごしが良く食感も良好。
- 更科そば:そばの実の中心部のみを使用し、白く上品な風味が特徴。
- 藪そば:香りが強く、辛めのつゆが特徴の江戸そば。
- 砂場そば:甘めのつゆが特徴で、繊細な味わい。
- 挽きぐるみそば:そばの甘皮まで挽いた粉を使い、色が濃く香りが強い。
- 田舎そば:そばの実を殻ごと挽いたそば粉を使用し、太めで黒っぽく、香りが強いのが特徴
そばの種類
日本各地で愛されるご当地そば
各地域で親しまれるそば。
食べ方のスタイルが独特な岩手県のわんこそば、5つの神社を表現したといわれる「ぼっち盛り」が印象的な長野県の戸隠そば、丸い漆器にそばを盛りつゆをかけていただく島根県出雲そばなどは日本三大蕎麦ともいわれています。
この他にも各地に多彩なそば文化があり、地域ならではの味や食べ方を楽しむことができます。
観光の際にはご当地そばを楽しんでみるのも良いでしょう。
大晦日に、そばを食べるようになった理由
大晦日といえば「そば」というくらい、日本人にとっては馴染みのある習慣です。
この習慣も実は江戸時代から始まったとされています。大晦日にそばを食べるようになった理由は、以下のようなさまざまな説があります。
「そばの切れやすさから1年の厄災を断ち切る」
「細く長いそばの形から長寿や家運を願う」
「そばは雨風に当たっても起き直ることから健康の縁起を担ぐ」
そばに長寿や健康、厄災を断ち切るなどの願いが込められて、大晦日に食べられるようになったのです。
そばの実は、現在も多くの国で食べられている
そばの実を使った料理は、多くの国で食べられています。日本では麺にするのが主な食べ方ですが、その他の国ではどのような食べ方をしているのでしょうか。
まず海外のそば料理の一つで、日本でも知られているのが「ガレット(galette)」です。ガレットはフランスの郷土料理で、そば粉に水を混ぜてクレープのように丸く・薄く焼いた食べ物です。
生地のうえにハムや野菜、卵などをのせて、生地の端が折りたたまれているのが特徴で、そば粉の風味とモチモチの食感を楽しめる料理です。
また多種多様なパスタが存在するイタリアには、そば粉を使ったパスタ「ピッツォッケリ」があります。
そば粉8:小麦2の割合で作られることが多く、平たく短く切った形をしています。
韓国の冷麺もそば粉が使われています。そば粉にじゃがいもやさつまいものでんぷんが加わり、独特な弾力が楽しめる麺料理です。
このようにそばは、日本以外にもさまざまな形で食べられています。
まとめ
日本人にとって常食であるそばは、昔から栽培されていたものの、現在のそば切りのスタイルになったのは、長い歴史のなかでみるとごく最近のことです。
また現在では昔ながらのそば以外にも、まぜそばやパスタのように味を変えたりトッピングしたりして、アレンジメニューが楽しめるようになっています。
これからも「美味しく、楽しく」そばを味わっていただければ幸いです。
小野製麺では、半田めんと同じ手延べ製法で作り上げた「手延そば」も販売していますので、ぜひご賞味ください。

関連商品を詳しく

営業カレンダー
ご利用ガイド
- ご自宅用のご購入はもちろんの事、複数のお届け先に商品を送ることができます。
- いつでも買い物カゴの中味が見えるので安心です。
- 贈り物としてご利用いただく場合のサービスも充実しています。
- 会員登録をすれば簡単にお買い物ができます。
- 全国一律(離島含む)税込605円(北海道・沖縄税込み1,100円)となります。1ヶ所につき10,800円以上のお買い上げで送料が無料になります。
- 当社指定便以外での配送業者をご希望のお客様は送料が異なりますのでスタッフまでお申し付けください。(※通販サイトでのご購入は連絡事項に記載をお願いします。)
- 郵便振替・代金引換・クレジット決済がご利用いただけます。
- 品質保証のもと、ご安心いただける商品製造を心がけております。
- 各種お問合せ、ご意見やご質問を承っております。
お支払い方法
郵便振替、代金引換、クレジットカード、AmazonPay、楽天ペイがご利用いただけます。
※クレジットのお支払い方法は、1回払いでのご利用が可能です。
※クレジット決済は、オンラインショップのみのご利用となります。
送料
1ヶ所にいくら送られても下記の配送料です。お届け先が複数の場合、その数だけ下記の配送料がかかります。当社指定便にてお届けいたします。
ただし、北海道・沖縄は税込1,100円です。当社指定便以外での配送業者をご希望のお客様は送料が異なりますのでスタッフまでお申し付けください。(※通販サイトでのご購入は連絡事項に記載をお願いします。)お届け先1カ所につき、10,800円以上で全国送料無料